London Fashion Weekとそのリーダー、ナタリー・マセネット

今日、9月13日から17日までの5日間、ロンドン・ファッションウィークが開催される。

 

このファッションウィークは、イギリス、またはヨーロッパで活躍する、有名、無名のファッションデザイナーを紹介する一大イベント。世界中からのバイヤーたちが、ここロンドンに集まってくる一年に一度の大きな機会。

 

ここイギリスには、ブリティッシュ・ファッション・カウンシルという国の機関があり、ファッション業界や、デザイナーたちをバックアップし、イベントやさまざまな企画を運営する。LFW(London Fashion Week)も、彼らが大きく関わるその一大イベントでもある。

 

ところで、Net-a-Porter というラグジュアリーブランドのみを扱う、オンラインショッピングサイトをご存じだろうか? 

 

このサイトは、ロンドンで始まり、アメリカに進出し、いまや、Mr-Porter という、メンズのラグジュアリーを扱うサイトもスタートした、巨大になっているサイトがある。

 

ナタリー・マセネット(Natalie Massenet)というロンドン在住のアメリカ人の彼女は、ノッティングヒル・カーニバルで出会ったイギリス人の投資銀行に勤務する男性と知り合い、結婚したことがきっかけで、1997年、ここロンドンに移住してきた。

 

The Tatler(タトラー)というファッション雑誌の編集者をしていた当時、時間のない彼女は、オンラインでラグジュアリーブランドをショッピングしたくても、そのようなサイトが存在しないことに気付く。

1998年、Net-a-Porterというショッピングサイトを立ち上げた彼女は、有名ファッション雑誌の勤務でつくったコネクションを駆使して、ラグジュアリーブランドたちを説得、彼女のサイトで扱うことに成功。

 

約10年後の2010年、スイスのラグジュアリーハウス、リシュモン(万年筆のモンブラン、カルチェなどを持つ)により£50ミリオン(約75億円)という価格で株を売却するも、現在も社長の座についている。

 

2013年2月、BBCラジオ4が主催する、イギリスでもっとも権力をもつ100人の女性の中の一人に選ばれている。

 

 

さて、話を元に戻すと、この現在48歳で2人の子供の母親で、ネットアポーターの創業者であり社長の、ナタリー・マセネット氏、2013年1月、前述のブリティッシュ・ファッション・カウンシルの最高責任者に任命された。

 

今日から始まる、LFWは、彼女が初めて関わる最大イベント。 彼女が前任の人と違うところが、うまくメディアを使い、情報を発信するところ。イブニングスタンダードという新聞を通して、ロンドンへ手紙を書いた

 

Natalie Massenet's letter to London:

「ファッション産業は、いまや車の製造産業よりもおおきく、英国経済の£21ビリオンを担っていて、819,000人の職を提供している重要な産業だ」と語っている。

 

また、「9月13日から17日まで、世界中からの数千人というゲストが、このLFWのためにロンドンという市に集まってきます。

 

さまざまな、ファッションショー、展覧会が開催され、この首都はこの夏のハイライトを迎え、イギリスのファッション業界の才能を存分に見せる、最高の5日間になることが期待されます。」

 

このネットアポーターの経営者は、国民全体に呼びかけ、

「このロンドンが、世界で最高のファッションの目的地になるよう、この5日間のショーは、(取引がされる)トレードショー、そして、ファッションは消費者のためのもの、だから、みなさん、ドレスップ!」

 

「あなたひとりひとりのヘルプで、このファッション業界のビジネス、有能なデザイナーの成功、また、このロンドンの名声を上げましょう。」

 

また、ソーシャルネットワークを使って、このファッションウィークを「ブロードキャスト」(放映)して、このキャンペーンの成功の一員を担ってほしいとも書いている。

 

彼女のメッセージを一体何人のロンドナーが聞き、それを実行するかは不明だけれど、少なくとも、この彼女のメッセージを記事にした各種のファッションメディアのスタッフには伝わっている。

 

うーん、やはり、いち雑誌編集者から、75億円の会社をたった10年でつくりあげる、やはりこの人は、「なにか」を持っているようです。すごい。

 
 
2012年のロンドンファッションウィークの会場に訪れた人たちの様子が、
当サイト、ここファッションギャラリーから見れます。