英国ニットブランド John Smedley  女王のワラント受領、御用達しになる

ここでも、新な日本人による英国ブランドへの愛着を目の当たりにすることになった。

 

2013122日のニュースで、ジョーン・スメドレーが、女王の英国ワランティーを受けることになったことが、ここイギリスで話題になっている。

 このロイヤル・ワラントは、英国王室の生活に少なくとも5年以上の年月の間、商品またはサービスを提供し続けたその証としてその会社に送られる。

今回は女王のワラントということで、女王の紋章が付けられることになる。

 

ニットメーカーであるブランド John Smedley は、1784年に創業。長い歴史を持ち、シーアイランドコットンと、ファイン・メリノウールで作ったニットウエアが有名。

 

しかしもともとは、ニットメーカーではなく、ピーター・ナイチンゲール(※)とジョーン・スメドレーの共同で始めた、Lea Millという水車による織物ビジネスだった。(※フロレンス・ナイチンゲールの親類縁者) 

このジョーン・スメドレーは、実際ゆくゆく会社を大きくして有名になった同名の父親である。


その後、息子の2代目John Smedleyが、23才の若さで1825年に会社を引き継いだ際、綿織物からウール織物に手を広げ、織物生地生産から、仕立て上がった商品を製作するようになり一気にビジネスが大きくなった。

 

1874年、このJohn Smedley が亡くなると、彼の従兄弟が引き継ぎ、1893年リミティッドカンパニー(株式会社)になり、その後も家族代々受け継がれ、今現在もその親族が会社を運営している。

 

Royal Warrant
ロイヤルワラント。 左が女王のワラント、ライオンやユニコーンが付き、いちばん威厳あるイメージ。右は、チャールズ皇太子のワラント。

Selridges デパートや Fenwick デパートが商品を扱い、小さな路面店がロンドンBrook Streetにあるが、世界で一番大きな市場を誇っているのが、なんと、他の無名英国ブランドの例にもれず、日本なのです。

 

なんと、ここでも、日本人の英国好きが露呈することになり、本当に驚く限りですが、このほかにも私が知っているだけで5つの英国ブランドが、日本での売り上げが、会社売り上げの大半を占めるという事実があるのです。

このまま、日本の消費経済文化が衰えず、経済大国Nipponを続けてほしいなぁ。

 

ところで、雑誌ヴォーグの情報によると、女王は本社から直接商品を購入し、Matlock, Derbyshireにある歴史的な建物になっている Lea Millsの工場に訪れたこともあるそう。6月には、女王戴冠60周年を記念した、Warrant所有者を集めたキャットウォークショーが、バッキンガム宮殿で開催されるとか。


1784年創業以来、229年後の名誉。きっと初代ジョン・スメドレーさんも、天国で喜びで涙ぐんでいる事でしょう。