ロンドン地下鉄の Wifi 事情 バージン、リチャード・ブロンソンの力

初めての地下鉄メトロポリタン線の開通以来、今年で150周年になるロンドンの地下鉄。TfL(トランスポート・オブ・ロンドン)という政府機関が運営していて、登録してる人に、地下鉄事情の情報を定期的に送ってくれます。

 

2013年1月30日のメールで、なんとロンドン地下鉄の100の駅で、Wifi(ネット)が特定の携帯電話会社の電話で、バージンのポータルを通して使えるようになりました。その特定の電話会社とは、Virgin Media, Vodafone, EE, T‑Mobile or Orangeです。たぶん、日本のドコモは、Vodafoneか、T-Mobileと提携していたと思いますので、日本のタブレット、携帯電話ももちろん、ここロンドンの地下鉄内で、使えることになります。

その地下鉄の場所とは、チケットホール、地下の通路、プラットホームになり、走っている最中のトンネルでは使えないということです。

 

その、特定の電話会社とは、ほとんどすべてと言っていいのですが、残念なことに、私が契約している「3」(スリー)以外となります。なんと!信じられない。契約会社でない場合は、バージンメディアから、「Wifiパス」というのを購入すれば、使えるらしいですが、有料です。

 

しかし、ここで、わたしはこのVirgin(バージン)帝国の会長リチャード・ブランソンの偉大さを感じずにはいられません。このサービスはバージンが各駅に設置したバージンのポータルを通して、各電話会社がサービスを提供しているのです。ロンドンオリンピックの期間もそうでしたが、バージンが無料でそのサービスを提供していました。

 

この会社を経営するリチャード・ブランソン(Richard Branson)の懐の大きさはブラックホール並みです。「ふところ」というより、そのマインド、考え方が尋常でないくらい壮大です。このバージン帝国の事業は、初めに起こしたバージンレコードからスタートし、(その後EMIに泣く泣く売却)、航空業、フィットネス、銀行、電車業、宇宙航空、F1チーム、まだあります。

 

彼のFacebookは、いつも若いメンバーから囲まれて笑っている写真ばかりで、その彼のマインドがここからも伺えます。しかし、この成功者も、実は学生のときは落ちこぼれ組みでした。裁判官の父親の長男として生まれた彼は、英語でディスレクシアという「難読症、識字障害(※)」に悩まされ、16歳のときに学校を中退しています。このディスレクシアは、ここ西洋では珍しくなく、私も今まで「この症状を持っている」と言った人と何人も会いました。

(※識字障害:知的能力及び一般的な理解能力などに特に異常がないにもかかわらず、文字の読み書き学習に著しい困難を抱える障害である。)

 

 

しかし、彼の特異な能力は、その人を魅きつけて止まないその魅力のようです。カリビアン(南アメリカ上部)にある英国領、バージン諸島の無人島を購入し、南国の澄み渡る青い空の中、そこにいろんな人が招待されている様子が見れます。彼のFacebookの基本データの自己紹介の文面が「ネクタイが大嫌いな冒険家。またの名を、アイデアを現実にできることを信じているドクター「Yes」。」

 

彼は、「常に現実になるとは思えない夢を目標にして行動」し、「常に人の良いところを探す」ことが、彼の人生のポリシー。

 

2007年2月、彼はバージン・アース・チャレンジという名前の、地球科学技術賞という基金を設立しています。この基金は、「地球に悪影響を与えることなく、人類学的に気球温暖化ガスを毎年、最低10年間取り除くことができることを、商業的に可能であることをデモンストレションして証明できる、個人、または団体に$2500万の報奨金をあたえる」という物です。

彼の思考は、地球規模です。現在地球を救うことが彼の目標のように感じてなりません。

あなたもちょっと夢想家になって、新しいアイデアをこの地球科学賞なるものにチャレンジしてみては?