未来のロンドン地下鉄:運転手なしのペンドゥーリノ

今日、ロンドン地下鉄、交通局チーフの発表によると、2020年から250本の地下鉄の電車が「ドライバーレス」(運転手不在)となるそうです。

 

ドライバーなしで運転されるなんて、あの扉が閉まっている最中に飛び乗るロンドンっ子の特技が、たまに失敗してバッグが挟まったままで進行してしまうとき、どうするのかしら??

 

150年前に作られた小さいトンネルのため、上部にエアコン設備とつけることができなかった列車も、車両の下につけることに成功。

 

新しい列車は、日本では当たり前の、列車のつなぎ目を通り抜けられ(これは15年前来たばかりで知らなかった私が、ドアを開けて通り抜けると、なぜが人々の注目の視線を感じていていたのは、走っている列車がむき出しで危険だったのです。知らないとは、怖い、汗)、ステップフリーアクセス(車いすベビーカーにフレンドリー)、広い間口で収容人数を増やすんだそう。

 

ロンドン地下鉄は、「 interiors will 'recreate the ambience of the living room, with new levels of comfort for seats and vestibules, pools of lights and electronic notice boards.」と発表。「シートや入口の新しいレベルの居心地の良さ、溢れるライト、電光掲示板で、リビングルームの雰囲気の内装を創る」予定だそう。

 

これが噂の「ウォークフリー・キャリッジ」 車両の切れ目に壁がありません。ロンドンでは、超画期的。
これが噂の「ウォークフリー・キャリッジ」 車両の切れ目に壁がありません。ロンドンでは、超画期的。

口のうまいイギリス人のことだから、その言葉通りに受け取ることはしないにしても、すくなからず、エアコンが入ることだけでも、流れる汗を我慢しながら地下鉄に乗ることが避けられるだけでも私は幸せです。

 

ボリス・ジョンソン(市長)によると、18か月後にはこの未来の電車の注文に入るそうで、この運転手なしの列車が実際に走るのも、そう遠くない話。

 

そうなると、また大幅な人員削減がされ、職を失う人が多数。その前の大きなストがユニオン(労働組合)から敢行されることも、悲しいかな、避けられない話ね。

 

この列車をデザインしたのは、ロンドンの会社「PriestmanGoode(プリーストマン・グード)」(牧師の男はグッド)で、この新型列車の名前は、「Pendolino」(ペンドゥーリノ)という名前だそう。事務所の名前といい、面白いネーミング。

 

この電車は、ピカデリーラインから設置が始まり、BakerlooWaterloo & City ラインと続き、1970年代初頭に創られた現在の旧列車と差し替えられるそう。

 

この話を聞くと、あのきっと15年前の来た当初にも座っただろう、汚くてボロボロのBakerlooラインのシートがもう見れなくなると思うと、なんだかセンチメンタルになってしまうロンドンっ子のひとりなのでした。