フラミンゴが住む都会の英国遺産Roof Garden

ロンドンのど真ん中、ケンジントンのビルの屋上に1933年にできた歴史のシークレットガーデンがあります。

 

通りからはまず気がつかないこのルーフガーデンは、当時デリー&トムというデパートの屋上に、トレバー・ブラウンの注文により景観建築家のラルフ・ハンコックによりデザインされました。

 

1.5エーカーの広さの敷地に広がる庭は、小川が流れフラミンゴとアヒルが泳ぐイングリッシュ・ウッドランド、石のアーチが並ぶチューダーガーデン、スペインのバルコニーと建物と美しい半が咲くスパニッシュ・ガーデンの3つのテーマの庭があり、とてもビルの屋上とは信じがたい美しさです。

 

かなり大きな3本の木は1930年代当時のままの木だそう。


この建物は、1970年代には、ロンドンファッションのアイコンといわれたBibaが入り、1964年には、あの有名なプリティ・ウーマン(By Roy Orbison)のオリジナルビデオが撮影されたところといえば結構な歴史があります。

 

これが建物の外観。この建物に1930年代に出来たガーデンがあるとは思いもしない。
これが建物の外観。この建物に1930年代に出来たガーデンがあるとは思いもしない。

面白い話として、1981年にこのビルに入るRegine'sというナイトクラブに入るために、ジーンズと古いシューズを履いた若い男性が列に並んでいたそうです。しかしこの男性の身なりは、厳しいドレスコードのあったナイトクラブにふさわしくないと断られ入ることができませんでした。

 

その20年後、同じ青年がこのナイトクラブのオーナーとミーティングをすることになり経営状態がよくないこのクラブを買うことになりました。


この青年が、サーの称号をまだもらう前だったヴァージンの創始者リチャード・ブランソンでした。それ以来、彼は入場を断られることはなくなったそう。(だってオーナーだからね)

 

リチャード・ブランソンが、この英国遺産グレード2に指定されているこのガーデンに、セレブも訪れるトップレストラン・バーを建設、チューダーガーデンは結婚式パーディもできるガーデン会場となり復活に成功、この美しいガーデンと景観がより楽しめるところとなっています。



ブティックが入るこの旧デパートの建物は、ケンジントンハイストリートに面していて、おしゃれなThe Roof gardenレストランとして有名です。


しかし、この1930年代に作られたすばらしい庭が、英国遺産の「 Grade Ⅱ Star」グレード2級の指定にされたのが1986年というから驚きです。

 

高級レストランバーで知られているこのルーフガーデンのお庭は、一般公開されているのでレストランで食事をすることなく入場できます。

 

しかし、結婚式などに使用されることがあるため事前にヴァージンに問い合わせが必要です。ゲートクラッシュしないでね。


ロンドンの冬空でも頑強な、ピンクのフラミンゴが迎えてくれるでしょう。